『NHK大河ドラマ 花の乱』

評価 (3 / 1)
『花の乱』
◆放送期間 : 1994年4月3日 ~ 12月11日
(全37回)
◆制作 : NHK
◆平均視聴率:14.1%
◆制作統括 : 杉山昭紀
◆プロデューサー : 木田幸紀
◆演出 : 村上佑二、黛りんたろう、小林武、谷口卓敬
◆脚本 : 市川森一
◆原作 :
◆音楽 : 三枝成彰
◆主演 : 三田佳子
◆出演 : 市川團十郎、奥田瑛二、かたせ梨乃、草刈正雄、檀ふみ、野村萬斎、尾藤イサオ、松岡昌宏、松たか子、役所広司、萬屋錦之介、他
◆語り : 三田佳子




1994年度・NHK大河ドラマ『花の乱』のレビューをお待ちしています。

評価 (3 / 1)

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巨炎

バブル崩壊の余波なのか?だった日野富子を主役にした3クール大河。
長らく最低視聴率記録タイトルホルダー作でもありました。
ただ酒呑童子に孕まされた日野家の私生児という設定は創作であっても面白く
目を患い入れ替わりで放逐される妹富子=森女との関係など
北条政子がヒロインな「草燃える」からの影響と、後年の「平清盛」への影響が窺える。
キャラも京マチ子演じる日野重子、萬屋錦之介による山名宗全、野村萬斎の細川勝元、
草刈正雄の真田パパ日野勝光と粒ぞろい。能楽文化や呪術風習の演出も良好。
大体、マイナー時代のダークな作劇で低視聴率は当たり前。

もっとも幼少期を過ごした里の思い出を鬼女である富子のリミッターとした事が
アンチテーゼ的立場である森女との関係も含め主役の存在を中途半端にしたでしょうか。
「草燃える」ではオリキャラの伊東祐之が政子を巡って源頼朝に憎悪をたぎらせるも
最終的には憎しみも権力欲も捨て去り盲目の琵琶法師になる様を
親友で好青年だった北条義時が権力の亡者と化していくのと対比させて描いた。comment image
この例になぞらえれば、富子の義兄にして初恋の幼馴染である伊吹三郎を森女と添わせ
富と権力を掌握した主人公が最も望んだ物を手に入れる彼女こそ真の勝者とすべきが
夫の義政や細川勝元が森女になびく一方、肝心の治五郎先生三郎は律儀に独身。

この辺りは脚本の市川森一がヒューマニズム路線である故の限界だったでしょうか。
同氏には子供の頃からウルトラシリーズで、お世話になっているし
「黄金の日日」や「風の隼人」等、主人公が反体制派の作品は面白いのですが
「草燃える」や「平清盛」のように体制派主人公を権力批判的テーマの
反面教師にするほど突き抜けた動かしかたが出来なかったようです。