『NHK朝ドラ おしん』

評価 (2.87 / 23)
『おしん』
◆放送期間 : 1983年4月4日~1984年3月31日(全297回)
◆制作 : NHK(BK)
◆平均視聴率 : 52.6%
◆制作統括 : 岡本由紀子
◆プロデューサー : 堀之内礼二郎
◆演出 : 江口浩之、小林平八郎、竹本稔、望月良雄ほか
◆脚本 : 橋田壽賀子
◆原作 :
◆音楽 : 坂田晃一
◆主題歌 :
◆主演 : 小林綾子,田中裕子,乙羽信子
◆出演 : 泉ピン子,大路三千緒,
伊東四朗,大橋吾郎,大路三千緒,
高森和子,北村和夫,ガッツ石松,
並樹史朗,今福将雄,金田明夫,
山下真司,田中好子,長岡輝子,
渡辺美佐子,小林千登勢,渡瀬恒彦,
東てる美,佐藤仁美,並樹史朗,
北村総一朗,松田洋治,冨家規政,
赤木春恵,中村雅俊,平泉成,
光石研,ほか
◆語り : 奈良岡朋子

昭和58年(1983)春、83歳のおしんは自ら築き上げたスーパーマーケットの社長の座を息子に譲って失そうします。行き先は故郷の山形、おしんがこれまでの人生を振り返る形でドラマが始まります。明治の終わり頃、雪深い山形の山奥の農家に生まれたおしんは、両親の愛に包まれながらも毎日が極貧との闘いでした。明治から大正、そして昭和...


1983年・NHK朝の連続小説『おしん』のレビューをお待ちしています。

評価 (2.87 / 23)

23
このドラマのレビューと星評価をつける

avatar
  通知  
更新通知を受け取る »
巨炎

来週でおしまい。しかし橋田寿賀子の分身にしか見えない乙羽おしんと
白馬の王子様な浩太の『辛い時代を知っている同志』と言わんばかりの態度を見ていると
逆に上から目線でないと御立派な台詞が言えないのかと毒づきたくなる。

「物が豊かになると本当の幸せが何か忘れてしまう」とか、
「息子にはいい薬。一度、貧乏に戻るのもいい」とか。
貧乏が嫌で必死に生きてきた気持ちを忘れているのはアンタらではないのか?
戦地を必死に生き抜いた息子が戦後ビジネス社会で必死に生きるのは全否定か?
息子が抱える沢山の従業員やその家族に同じ事が言えるのか?

誰を恨むでもなく初恋の気持ちに自分で区切りをつけた加代が
祖母に古い価値観を押し付けられた故に加賀屋没落と共に女郎にまで転落して
死んだ事実を真剣に受け止めていたら、そんな事は言えないだろう。
戦争を支持して若者を戦地に送りだした事を悔いた竜三が自ら命を絶った時には
「皆が戦争が終わった途端、態度を翻した中であの人はケジメをつけた」と
夫を擁護した田中おしんはもういない。

数年後の大河ドラマ「いのち」はもっとマシな作品だったので
最高視聴率マークの過剰熱で持ち上げられた橋田寿賀子の方が暴走していたと見える。
3/23からは寺内小春脚本の「はね駒」なので気をとりなおしていきたい。

巨炎

「これが、おしんが夫の竜三を見た最後の姿になったのでした…」

戦時編終了。「カーネーション」では真綿で首を絞めるように重苦しさが増していき
最後は「生き残ったぞ、コノヤロー!」という感じだったのですが、
「おしん」は九州編の方が余程、辛い感じ(結局、人間関係が一番重要)で
当時の標準的な考えと見られる夫と意見に食い違いがありながら、
戦時の家族を守ろうとする展開は、まだ普通に観れている。

おしんが空襲で燃える我が家に消火活動を行うのは少し噓くさく、
逆に終戦後に背広姿で出ていった竜三が自分の価値観にけじめをつけようと
自殺してしまう方にリアルな衝撃を覚えたり。

加代に続き、竜三も退場。田中おしんもいよいよ見納めが近い。
後はもう、どうでも良いかな…。

巨炎

まだまだ続く陰々滅滅の九州編。
同じ境遇の佐和と東京へ行こうとしながら、すれ違った挙句、
引き留めようとした夫によって怪我を負わされ後遺症に苦しむ。

荒みまくって佐和に「貴方は私を裏切った」と怒りの眼差しを向けるおしん。
主人公が決して聖人君子では無い様が描かれるのはイイ感じ。
そして竜三は罪悪感が薄く、「それくらい辛抱」「頑張れ」とかなり能天気。
震災から立直ったのはいいけど、すっかり故郷に染まってしまった。
東京では、おしんが夫をリードしていた感じだったのが最早、逆転。

地方における地縁・血縁の負の側面を辛辣に描くのは今、観ると新鮮。
過疎化に伴い朝ドラは地方観光アピールでルーチンワーク化して
00年代に行き詰ってましたからなぁ…。

しかし、清がこれまで縫物をさせなかったおしんに怪我をすると見るや
意図的にやらせて「使えない嫁」と強調するのは酷いが
加賀屋編でワザとらしいイベントを起こして、おしんに目をかける婆様の
正当性を強調した事と所詮は表裏一体という感じがする。

1 3 4 5